パワーメーター考

 

身近なアイテムとなったパワーメーターの類。

いままでは高価なアイテムで使用するサイクリストはあまり多くなかったアイテムでした。しかしここ6,7年で新しいパワーメーターが続々と登場し、価格もグッと低くなりました。

トレーニング機材だけの使用ではなく、自身のペース管理を行うために使用したりと幅広い層にパワーメーターは親しまれ始めています。

数あるパワーメーターの中で多くのサイクリストが愛用したであろう「pioneer」のペダリングモニター。ライダーのパワーを計るだけではなく、ペダリングの解析が可能という革新的なアイテムでした。

2020年2月そのパイオニアのペダリングモニターの供給が終了するという悲しいお知らせがありました。かく言ういわたもパイオニアのペダリングモニターの愛用者。もしこれから新しいパワーメーターを買うとしてどのブランドにするか…。

そこでアヴァンサイクルで扱いがあるブランドを中心に現在発売されているパワーメーターをまとめてみました。

[クランク型パワーメーター]

その名の通りクランクにひずみセンサーが搭載されていて、クランクの歪みを検知してパワーを計測している。ここ最近では1番種類が多いタイプではないでしょうか。

 

SHIMANO FC-R9100-p

 

 

電池タイプ

リチウムイオン電池

充電時間

約2時間半

稼働時間

約300時間

精度

±2%

通信規格

ANT+,Bluetooth

販売価格

¥133,768-+税(左右クランクアームのみ)

¥150,845-+税(チェーンリング込み)

 

日本が世界に誇るシマノがリリースするパワーメーター。自社開発だけあってスマートな見た目でパワーメータだと感じさせないデザイン。センサーも小型なので取り付け可能なフレームの種類も多いのも魅力。

クランクアーム単体販売があり、すでにR9100デュラエースクランクを使用していればチェーンリングを移植すれば問題ありません。

 

ROTOR 2INPOWER DM

 

 

電池タイプ

リチウムイオン電池

充電時間

No date

稼働時間

約250時間

精度

No date

通信規格

ANT+,Bluetooth

販売価格

¥178,000-+税

スペインブランドのローター。効率的な実現するために楕円チェーンリングや高剛性のクランクをリリースしている。

クランクシャフトに4つ、右クランクアームに4つの計8つのひずみケージが内蔵されている。さらに1秒間に200回の計測スピードを持つ加速度センサーを使用し、ケイデンスが90回転で約2.5度ずつ計測することで楕円チェーンリングでも正確なパワーを計ることが可能です。もちろん楕円ではない真円でも正確なパワーを計ることができる。なおチェーンリングは別売なので、気をつけていただきたい。

スマートフォンとパソコンソフトウェアで各データを確認することができる。ペダリング1回転の軌跡を表示する「TORQUE 360℃」と最も大きいトルクのクランク角を導き出す「OCA」の分析もできるので、自分にあった楕円の角度位置を考察する際に役立つデータも収集できる。

QUARQ DZERO DUB

 

 

電池タイプ

CR2032ボタン電池

充電時間

稼働時間

約200時間

精度

±1.5%

通信規格

ANT+,Bluetooth

販売価格

¥33,000-+税(クランクアーム)

¥58,900-+税(スパイダーアーム)

SRAM傘下のQUARQ。スパイダーとクランクアームが別売で、SRAMチェーンリング用の5アームスパイダーとシマノのR9100/R8000/R7000のチェーンリングが使用できる4アームスパイダーを選択する。

シマノのチェーンリングが使用できるのは大きなポイントです。

スパイダーに10個のひずみケージが搭載されているので高精度な計測が実現。ひずみケージは片側にしかありませんが、左右のパワー計測も可能。12時〜6時の出力を右足、6時〜12時を左足として1回転ごとの出力バランスとしています。

加速度センサーも搭載しているのでマグネット不要でケイデンスを計測。

チェーンリング抜きの価格では最安値。

 

[ペダル型パワーメーター]

ペダルの内部にひずみケージが内蔵されている。ペダル型はライダーが入力したパワーを最も近い位置で計測するため、データの正確さと信頼性があります。

 

GARMIN VECTOR3

 

 

電池タイプ

LR44/SR44ボタン電池

充電時間

稼働時間

約120時間

精度

±1.0%

通信規格

ANT+,Bluetooth

販売価格

¥128,000-+税

¥79,000-+税

 

サイクルコンピューターで熱い支持を得ているGARMINのパワーメーター。ただペダルを取り付けるだけなので、どのパワーメーターよりも取り付けが簡単で、2台3台でパワーメーターを運用したいときには非常に便利です。

精度もよく±1%の数字!もちろん自社のサイクルコンピュータとの親和性も抜群。左右のパワーバランスの計測はもちろん、左右のトルク管理とペダルのどこを踏んでいるかも可視化可能!

ぺダルの踏み位置を可視化できるのはぺダル型のパワーメーターならでは。

ただ使用しているボタン電池が意外とコンビニで売っていなかったりするかもしれません。サイクリング前に電池残量は確認したいところです。

 

 

 

どのパワーメーターを選んでもおかしな数値が表示されることはないはず。一長一短はもちろんあるので、スペックと価格を見て自分が満足できる選択をしてもらえればと思う。

個人的にはQUAKQのパワーメーターが気になる。価格が抑えられるのもあるが、カーボンクランクが自分のポイントで、剛性がありつつも金属に比べて多少脚周りが優しくなることで長距離の終盤でも力を出せるのでは?と。

ぜひ参考にしてもらいながらパワーメーターを選んでほしい。

わからないこと気になることは気軽にご相談ください。

avantcycles@gmail.com

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