昨今のロードバイク界におけるトレンドと言えば、エアロロード、そしてディスクブレーキである。前者については、スチールやアルミなどの金属よりも、造形的に自由度の高いカーボンが主流になりはじめたころから存在しており、各社がリリースしている最新のトップモデルは第4世代にあたる。UCIワールドツアーでは、エアロロードを駆る選手たちが平坦だけでなく山岳ステージやクラシックレースでも勝利を量産しており、そのパフォーマンスの高さが証明されている。
ディスクブレーキについては、2018年のツール・ド・フランス開幕と時期を同じくしてUCIがこれを解禁し、有力チームが本格的に運用をスタートした。ホイール交換に時間を要すること、ニュートラルサポートが対応していないなどの理由により、まだレース業界内でも足並みは揃っていない。だが、各社の第4世代のエアロロードのほとんどはディスクブレーキを前提に設計されており、勝利数は増え続ける一方だ。それに、日本ではまだちらほら見掛ける程度だが、欧米ではロードバイクの新車販売台数の7~8割はすでにディスクブレーキ車というデータもある。ホイールメーカーもこのジャンルに注力しているのは明らかであり、こうした流れはもう変えられないだろう。